緑の紳士

2006.10.25 Wednesday 13:11
luna


知らない人に声をかけられる時は、大抵ろくなことがない。


「***:グレーターシールドをお探しですか?」


どうやら僕のタイトル『Gシールドを探して三千里』を見て声をかけたようだ。
なんとなく嫌な予感がしつつ、僕は答えた。


「明輝:はい、そうです」

「明輝:取りに何回か来てるんですが場所が空いてなくて」

「***:実はグレーターシールドを持っているんですが」

「***:お安く提供しますが如何でしょう」


『そら、来た』
僕は落胆した。
所謂「押し売り」だ。
買うつもりならわざわざ何度も足を運んだりしない。
僕は答えた。


「明輝:お金出してまでは、なんです」

「明輝:なので取りにきてます」

「***:そか」


声を欠けて来たオークはしばし考え込んだ様子に見えた。
僕は狩場が空いてないのを確認し、街に戻って釣りでもしようかと思い帰ることにした。


「明輝:お気遣いどもです」


そしてリターンのスキルを使おうかと思ったその時、
彼は口を開いた。


「***:じゃあ使う予定も無いですし上げましょう」


僕は思わず驚嘆の声を上げた。
市場ではいまだに1Mを超えて取引されている魔法書だ。
それを見ず知らずの僕にくれるだなんて。


「明輝:本当にいいんですか?」

「***:えぇ、使ってください」


そして彼は魔法書を差し出してきた。


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